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第4章 採用代行・人材紹介解説

応募者対応だけ外注できる?日程調整・連絡業務を切り出す考え方

「応募は来たけれど、日程調整ややり取りに追われて、本来の業務が止まってしまう」――採用を兼務していると、こんな悩みが出てきやすいですよね。応募者対応は、求人票の作成や面接の場面よりも、日々の連絡や調整に時間がかかる業務です。この記事では、対応のどの部分を外注できるのか、外注に向いている会社とそうでない会社の違い、依頼先を選ぶときの確認項目、そして契約前に見ておきたい条件の整理までを、順番にまとめていきます。

応募者対応のどこを切り出せて、どこを自分たちで持つのか

応募者対応は、大きく分けると「一次返信」「面接日程の調整」「面接前後の案内やリマインド」「面接後の合否連絡」「入社意思の確認や条件面のやり取り」という流れになります。このうち、連絡の回数が多く発生し、時間が読みにくいのが一次返信と日程調整です。逆に、合否の判断や条件のすり合わせは、会社の考え方や判断が直接伝わる場面なので、自社で持つほうが自然です。

切り出し方を考えるときは、業務を「定型化できる部分」と「判断が必要な部分」に分けてみてください。日程の候補を出す、面接の日時を確定する、前日にリマインドする、といった作業は手順を決めやすいので外注の対象にしやすいです。一方で、職種や配属先によって聞くべきことが変わる場面や、条件面の交渉がからむ場面は、担当者が直接関わったほうが行き違いを防げます。

採用室メモ:外注を検討するときは、いきなり全部を任せるのではなく、「この連絡だけをお願いする」と範囲を決めて始めると、自社の対応と外注の対応が混ざりにくくなります。まずは直近の応募者対応を振り返り、どの作業にどれくらい時間を使っているかを書き出してみましょう。

外注が向いている会社・向いていない会社の見分け方

応募者対応の外注が向いているのは、応募の数がある程度安定して発生しているけれど、対応する人が一人しかいない、あるいは対応のたびに他の業務が止まってしまうような会社です。連絡の抜けや遅れが採用の機会を逃す要因になりやすいと感じているなら、切り出す効果は出やすいです。

逆に、応募が年に数件しかない時期は、外部に任せるよりも、あらかじめ返信文の雛形を用意しておく、カレンダーを共有しておくなど、社内の工夫でしのげる場合もあります。また、応募者とのやり取りそのものに会社の雰囲気を伝える狙いがある場合は、定型化しすぎると伝わりにくくなることもあります。

採用室メモ:「外注するかどうか」を先に決めるのではなく、「対応の遅れが起きているか」「担当者が対応以外の仕事を止めているか」という観点で、自社の状態を確かめてから判断すると、必要性を説明しやすくなります。判断の目安は、自社で実際に1か月分の対応を記録して測ってみてください。

依頼できる相手のタイプと、それぞれの違い

応募者対応の外注先には、採用の事務作業を請け負うサービス、採用全体を支援する外部の担当者、必要なときだけ依頼できる個人のアシスタントなど、いくつかのタイプがあります。どこまで任せるか、誰が責任を持つか、やり取りの窓口が誰になるかが、タイプによって変わってきます。

依頼先を比べるときは、「対応してくれる人の立場」と「どこまで責任を持つか」をそろえて見ることが大切です。対応者の立場によって、判断をどこまで任せられるかが変わるためです。複数の候補を並べるときは、自社が切り出したい業務の範囲を先に決めてから、その範囲をどこまで引き受けてもらえるかを確認する順番が分かりやすいです。

採用室メモ:複数のタイプを比べるときは、料金の見方だけでなく「自社の窓口が誰になるか」「連絡の頻度はどうなるか」も合わせて確認しておきましょう。窓口が遠いと、かえって確認の手間が増えることがあります。

切り出す範囲を決めるときの考え方

外注の範囲を決めるときは、応募者対応の流れを書き出し、「この連絡は定型でよいか」「この判断は自社で持ちたいか」の二つの軸で仕分けていきます。判断を任せてよい部分と、自社で持ちたい部分をあらかじめ分けておくと、依頼先との間で認識のずれが起きにくくなります。

たとえば、一次返信と日程調整は外注する、合否の判断と条件面の連絡は自社で行う、という分け方が考えられます。加えて、外注先にどこまで情報を共有するかも決めておきましょう。求人票に書いていない情報をどこまで伝えてよいか、社内で決めておくと、対応のばらつきを抑えやすくなります。

採用室メモ:範囲を決めるときは、うまくいかなかったときの戻し方も考えておきましょう。「この部分は自社に戻す」と決められるようにしておくと、始めたあとに無理が出たときも調整しやすくなります。

契約前に確認しておきたいこと

契約を進める前に、まず確認したいのは「どこまでが依頼の範囲か」です。日程調整の連絡を含むのか、当日の案内も含むのか、応募者からの質問への回答も含むのかで、必要な情報や費用の考え方が変わってきます。契約書や見積もりに書かれている内容と、説明で聞いた内容が一致しているかを確かめておきましょう。

個人情報の扱いも、確認しておきたい項目です。応募者の情報をどこで保管するのか、契約が終わったあとにどう扱うのかは、法令の定めもありますので、サービスや契約の条件によって取り決め方が変わります。具体的な取り扱いは各社の案内や契約条件を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。

費用の考え方や対応できる範囲は、サービスや時期によって変わることがあります。料金や無料の範囲、対応してくれる機能の有無については、必ず依頼先の公式サイトで最新の情報を確認してください。見積もりを取ったときは、月ごとに変動する費用と、初期にかかる費用を分けて整理しておくと比べやすくなります。

導入後に運用を続けるために見ておきたいこと

外注を始めたあとは、任せた範囲がきちんと回っているかを定期的に確認する場を設けましょう。応募者への返信の速さ、日程の確定までの流れ、社内への共有のタイミングなど、あらかじめ見る項目を決めておくと、確認が習慣になります。運用が回らなくなってからでは、対応の遅れが応募者の印象に影響してしまいます。

続けられるかどうかは、担当者の負担が減っているかどうかでも判断できます。外注したことでかえって確認の手間が増えていないか、連絡のやり取りが増えていないかを見てみましょう。負担が減っていない場合は、任せる範囲や連絡の頻度を見直す余地があります。

採用室メモ:運用を続けるためには、外注先に任せる範囲を少しずつ調整する前提で始めるのが現実的です。最初から完璧に決めようとせず、数か月ごとに自社の状況と照らし合わせて見直していくとよいでしょう。

よくある質問

Q. 応募が少ない時期でも外注したほうがよいのでしょうか。応募の件数が少ない時期は、社内の雛形やカレンダー共有で対応できることもあります。まずは自社の対応にかかる時間と、対応が遅れたときに起きていることを記録してから、必要性を判断するとよいでしょう。

Q. どこまで依頼すればよいか分かりません。応募者対応の流れを書き出し、「定型でよい連絡」と「自社で判断したい連絡」に分けてみてください。最初は一次返信と日程調整だけを依頼し、運用を見ながら範囲を広げる、あるいは戻すという進め方もあります。

Q. 費用はどれくらいを見ておけばよいですか。費用の考え方は依頼先や契約の内容によって変わります。見積もりを取るときは、月ごとの費用と初期費用、追加でかかる場合の条件を分けて確認し、依頼先の公式サイトで最新の情報を確かめてください。

Q. 契約するときに気をつけることはありますか。依頼範囲、個人情報の取り扱い、連絡の窓口、契約期間や解約の条件を確認しておきましょう。法令にかかわる取り扱いについては、公式の案内や専門家の確認を経てから判断することをおすすめします。